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家具に用いられる天然木は、樹齢にして数十年から数百年のものが用いられます。 私たちより永い時を過ごしてきた彼らは、驚くことに人間の手により家具に形を変えてもなお呼吸し生きているのです。 大いなる自然の恩恵である木を使っているのですから、永く愛着を持って使っていきたいものです。 Vigoreでは、木の呼吸を妨げずに天然木本来の風合いを生かし、使い込むほどに味わいを増していく「オイルフィニッシュ仕上げ」製品の取扱も多いです。オイルフィニッシュとは天然由来のオイルを木に染み込ませる「塗膜」を形成しない塗装方法。 夏場でもサラサラ快適な触り心地をしているのは、木が呼吸し調湿してくれているから。 しかし、人の肌のように呼吸し調湿できるということは、裏を返せば水などの吸い込みもあるということ。 オイルフィニッシュ製品をきれいにお使いいただくには少しだけ気をつけてほしいこともあります。 「なんだか大変だな・・・」と思ったお客様ご心配なく。 汚れやキズがついても手を加えてきれいに再生できるのもオイルフィニッシュの良いところ。 お客様からのお問い合わせが多いオイルフィニッシュ製品で気をつけること、メンテナンス方法をご紹介いたします。 |
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■ 環境にご配慮ください
オイルフィニッシュは木が呼吸できる塗装方法。木は周りの環境に合わせて吸湿・放湿しています。
木は乾燥すると収縮し、湿度が高いと膨張します。毎日微妙に動いているのです。 極端な環境は反りや暴れ、干割れなどの原因となりますので室内環境にご配慮ください。 配慮といっても難しいことではなく、例えば、直射日光が当たらないようにする、エアコンやヒーターなどの風が直接当たらないようにする、乾燥する冬場は加湿器を付けるなど、要は「人」が過ごしやすい環境であれば良いのです。 ■ 水にご配慮ください
木が呼吸できるということは、水に触れれば吸い込みもあるということ。
テーブルなど水に触れる頻度の高いアイテムは、普段の生活スタイルにご配慮ください。 テーブルで多いのは、うっかり付いてしまう輪ジミ。夏場に冷たい飲み物を飲む時などは、結露による水滴がグラスを伝って天板面まで落ちやすいです。気づかず一日放っておいたら薄っすらシミになったというパターンが多いです。 冷たい飲み物を飲む時はコースターを使うなど、テーブルでの過ごし方に少し工夫をするときれいに使えます。 また、予防策としては最初のうちにこまめにオイルを染み込ませ表層にオイルを効かせておくと、撥水効果が高くなり水分が染み込みにくくなります。 ちなみに、配慮といってもそんなに神経質になる必要はありません。少し手を加えればきれいに再生できるのもオイルフィニッシュの良いところです。 |
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ご安心ください。キズなどのメンテナンスができるのもオイルフィニッシュの良いところです。
実際にメンテナンスする様子をご紹介いたしますので、参考にしてください。 なお、下記方法でメンテナンスできるのは「無垢材にオイルフィニッシュ」部分です。収納家具の側板など軽量化やコストを抑えるために使用している「突板(つきいた)<無垢材をスライスしたもの>」部分の深いキズは下記方法での補修はできません。 ご不明な点やご心配な点などは、お気軽にお店までお問い合わせください。
一番お問い合わせの多いアイテムは「テーブル」。
お皿の底で付いてしまう細かい擦り傷、グラスの輪ジミ、書き損じによるインク跡などなど、天板面はキズや汚れがつきやすい場所です。 左の画像はマジックのインク跡です。 浅いキズや汚れなども同様のメンテナンス方法できれいになります。
まずは、サンドペーパーでキズや汚れが目立たなくなるまで研磨していきます。
サンドペーパーには番手があり、目の細かさがそれぞれ異なります。 使用する番手は、キズなどの状態によりますが、荒研ぎなら#120〜#240程度、中研ぎで#320〜#360程度、仕上げの空研ぎで#600〜#800程度です。
研磨中です。
写真では手で直接研磨していますが、広い面積を研磨するときなどは、角材などを当て木としてサンドペーパーを巻きつけると平滑に研磨できます。 ちなみに今回はインク跡で表層のみの汚れなので、#320にて中研ぎから始めています。 きれいに仕上げるコツは、木目方向に沿って研磨することです。
研磨が終わり乾拭きしているところです。
仕上げは#600にて行いました。他の部分との表面の滑らかさを見ながら研磨して違和感がなければOKです。 研磨する際は、キズ部分だけでなく少し広めに周りも研磨する、また天板のように広い面積の無垢材は「幅ハギ」といい幅方向に無垢材を合わせているので長さ方向の通し材全体を研磨すると仕上がりがきれいです。
研磨が終わったらオイルを塗っていきます。左の写真はオイル塗布前です。
良く見ると研磨した部分の素地が出て白っぽくなっていますが、ご心配なく。 着色をしないクリアオイル仕上げは、材料固有の色がそのまま製品の色になりますが、厳密には製品としてご覧いただいている色は「濡れ色」と言います。 割り箸を水に浸したときを想像していただくと分かりやすいと思いますが、オイルを吸って素地より少し濃い色になったのが濡れ色です。
オイルを塗布した後の写真です。
先ほど研磨して白っぽく素地が出ていたところは、オイルを吸って周りと同じ「濡れ色」になり違和感無く馴染んでしまいました。 量販店などでよく見かける「ウォールナット色」や「チェリー色」などの表記の製品は着色してあるため研磨すると下地の材料(ラバーウッドやナラ)の色が出てしまいます。再度着色しようとしても色あわせなどが難しいので部分補修は困難ですし、きれいに直すなら全補修となってしまいます。
メンテナンス完了後の写真です。
マジックの跡、どこだったか分かりますか? 拡大写真をご覧いただくとわかりますが、オイルを塗ることによって乾いた感じだった表面がしっとりとして、木の色や艶も深みを増しました。 なお、打ちキズのように深いキズは、研磨する前に濡れタオルとアイロンを使って膨らませます。天然木が膨張する原理を利用するのですが、濡れタオルをへこんだところに当てて、アイロンで熱を加えて蒸すと結構簡単に膨らみます。
キズなどが無くても、たまにオイルを塗るメンテナンスはしてあげてください。
油分がきれてくると水などの吸い込みが早くなります。 オイルが効いていると左の写真のように撥水するので、うっかり水をこぼしたりしてもシミになりにくいです。 普段のお手入れが簡単になりますし、何より色艶や味わいが増し愛着も深くなっていきます。 初めてキズなどのメンテナンスをするときは、やっぱり不安な方が多いです。 ごくごく薄くとは言え、木を削るわけですから「失敗したらどうしよう・・・」といった感じで。 心配な方は、お店で板見本などを使って実演しながらレクチャーいたしますのでお気軽にご相談ください。 また、有償にはなりますがお預かりや出張にてメンテナンスもお承りしておりますので、不安な方は当店までお申し付けください。 |