幅3.2m、大容量オーダーチェスト

中川店の松崎です、こんにちは。
気付けばもう12月。今年も残り1か月ですか。いや、早いですね。

さて、本日中川店より、中川区・Y様のお宅にオーダーチェストをお届けしてまいりましたのでご紹介いたします。

幅3,260mm、迫力ある大容量収納。

Y様はマンションリフォームを機にリビングに置く腰高のチェストを作りたいとご来店。

リフォームのついでに造作で用意することもご検討されたそうですが、出来上がりのイメージがしづらいことや、きちんと思った通りにできるのか不安があったとのこと。

当店はたまたま近所に家具屋があると知ってお立ち寄りいただいたそうですが、展示の収納をご覧いただきながら、自由設計で個々のお客様に合わせて形にしていることをお話しいたしました。

後日、具体的なイメージをお持ちいただいたのでそれを基にプランニングすることに。

Y様からいただいたその時のメモ。

今回はお買い替えでしたが、長くお使いいただいたサイドボードに使い勝手の悪いところがあったそうで、それを解消しながらご自身が入れたいものや納めたい場所などを考えながら割り付けを決められたそうです。

いただいたご要望を基にプランニングしていきますが、今回はマンション高層階への納品なので搬入のことを考慮して適宜分割する仕様にするなど、使い勝手とは別の部分も補完しながら考えていきます。

サイズはミリ単位で設計できるので、入れたいものに対して必要な内寸を確保しながらプランニング。収納したものが取り出しやすいように、内箱の高さも入れるものに合わせて変えてあります。

幅木をよけられるようにベース高さを設定するなど、細かい部分も配慮しながら設計していきます。

基本形があって部分的に変えるセミオーダーと違い、元の形がないゼロからのフルオーダー製作の場合はお客様が出来上がりをイメージするのが難しいことも。
そんな時は画像ハメコミによるレンダリングイメージを作成したりします。

CADの図面を基に加工しているのでデザイン・プロポーションは実物と同様ですし、線画を見ているだけよりはイメージしやすいかと思います。

総サイズW3,260×D460×H1,025mm。かなり大容量の収納。

書籍類を中心に普段使いの日用品など分類して収納できますし、使用頻度の高いものは出し入れしやすい上の段に入れるなど、使い方も工夫することで機能的な収納となります。

かなり幅広のチェストとなりましたが、前板の材料は幅方向に通して木取りしてあるので割り付けの多いデザインながらすっきり整って見えます。

搬入のことを考慮して2分割式で製作し現場でボルトジョイントしましたが、天板も木目を通してつくってあるのでジョイント部が悪目立ちすることなく美しい見た目。

フラットでシンプルなデザインを基本としながら、あまりチープに見えてしまわないよう意匠を兼ねた彫り込み取手で。

幅広の引出部分は開閉しやすいようにハンドル仕様で。
金物はY様のご要望に合わせて曲線フォルムでややマットな黒いものをセレクト。

総幅が大きめなので天板が薄っぺらく見えないよう、天厚をやや厚めの35mmで製作。
使い勝手の面で角が丸いほうが良いとのご要望から10mmRで丸面取りしてあります。

こういう細かい部分まで自分好みにできるのがオーダー製作の良いところ。

ベースは、幅木をよけて壁にぴったりつけられるよう、幅木の高さに合わせて設計。
また、箱が浮いたようにすっきり見えることと、正面に立った時につま先がぶつかりにくいよう蹴込としてやや奥に控えたサイズにしてあります。

引出の内装にはきちんと桐材を使い、四方蟻組・ベタ底など伝統的な工法を採用し頑丈なつくりに。
内箱の高さは書籍類ブロックは取り出しやすいように少し高さを下げるなど、収納したものが取り出しやすいよう場所によって変えてあります。

素材はフローリングなどインテリアのイメージに合わせてウォールナット材にて。

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