ハイバックの緩やかな背のカーブが身体にフィットしてとても座り心地の良いチェアです。やや重厚でそれでいてエレガントなフォルムはフォーマルな空間にもマッチします。

格子は中心よりに5本です。フレームに穴をあけて格子の部材を接合するホゾ組で制作されています。凛とした佇まいでフォーマルな印象を与えるチェアです。

フレーム部分と格子の部材の前面は『さすり』といい段差がない仕上げ。材料の乾燥を十分にやっているからできる仕上げ法です。座面は板座ですが、お尻と太ももが当たる部分を削る「座ぐり」加工がしてあるので掛け心地も良いです。

チェアで一番負荷がかかるのは、後ろ脚と座面下の座枠部分との接合部。この部分には強度を出せるよう「ほぞ&だぼ組」を採用。
まず互いのパーツを凹凸の形状に加工して組む強度の高い「ほぞ組」で組み、横からだぼ組で「かんぬき状」にロックする構造。単体でも強度の高いほぞ組ですが、ダボ組を併用することで物理的に抜けない仕組みになっています。製品の表には出ない部分ですが、きちんと作ることで耐久性の高い道具にできます。