ソファ「E」は、カットを入れた複雑な形状になっている難易度の高いデザインが特徴。背中に水平に走る部材は良く見ると中央をくびれさせたフォルム。シンプルだけど簡素ではない凝った意匠であるとともに、掛け心地を良くする役割も持たせています。

アームの部材はもっとも厚い45mmで加工し、前脚とアームは木目を通して製作するため木取りに大変気を使います。アームは座面後傾に合わせて奥が下がったフォルムで、厚みも奥に向かって薄くなる不等厚形状に加工されます。ボトムを絞ったフォルムでモダンな印象。

アーム部分の拡大。「BⅡ」と同様に、流れるような美しい木目の一枚の板から木取りしアームと前脚の木目は通して製作します。幅広材を使っていますが、「BⅡ」よりもボトムを絞ったフォルムにしてあるのでよりシャープな印象。前脚もボトムに向かって薄くなる不等厚フォルムです。

脚だけでもとても多くのカットが入れられており、見る角度で印象を変える彫刻のようなフォルム。木工仕事全般に言えますが、加工や接合は直角の納まりであるほうが簡単ですが、これだけいろんな角度の面形状パーツになると加工や接合に大変高度な技術を必要とされます。

「E」のクッション部分の構造。背クッション、座クッションのトップにはスモールフェザーをたっぷり充填で優しく包み込む初期タッチに。座面フェザー層の下は比重の異なる高密ウレタンを積層した複層構造でしっとりと支える。本体ボトムにもトランポリンのようにエラスティックベルトを仕込んであるので抜群のクッション性。

「AUTHENTICITY」シリーズのソファに使われるのは良質な木材が豊富な北米から輸入されたもの。
原木から加工された製材は、NHLA(全米広葉樹製材協会)の定める等級に基づきそれぞれ等級分けされています。「AUTHENTICITY」シリーズは、NHLAの規格より厳しい独自の基準を設けているため、ソファ「D」のフレームに使われるのは、最高等級の「FAS(First And Second)」のなかでもさらに厳選された「特別なグレード」となります。